金仏壇・仏具塗装について 名古屋仏壇・三河仏壇
金仏壇・仏具塗装について 名古屋仏壇・三河仏壇
愛知の伝統工芸である「名古屋仏壇・三河仏壇」の塗装加工を行っております。
「名古屋仏壇・三河仏壇」は、漆塗りや金箔装飾による豪華絢爛なお仏壇であり、
古くからの製法で木地師・塗り師・金箔置き師・蒔絵師など8人の職人により一つのお仏壇が完成する分業体制になっています。
当社は「塗り師」に位置し、通称「乾燥漆」とも呼ばれるカシュー塗装を使用し、
コンプレッサーとガンによる吹き付け塗装に特化し、新品のお仏壇の塗装と、
先祖代々受け継がれているお仏壇を新品同様のようにする(お洗濯)修復塗装を行っています。
塗り師は本来刷毛による手作業で塗装を行うのが主流で、吹き付け塗装という技法を取り扱える会社(職人)は少ないのが特徴です。
金仏壇につきましても卸業者様又は小売店様によりご依頼を受けた商品を加工させていただいております。
日ごろより吹き付け塗装による加工時間短縮と低コスト化を図っております。
作業の流れ
新品のお仏壇も、お洗濯のご依頼のお仏壇も卸売業者様や小売店様から解体された状態で当社に搬入されます。
塗りも他の職種同様、とても繊細な作業になりますので、ここでは大まかに作業の流れを御説明いたします。
- 【 1 】木地の状態調査
- 新品では木地成形時にできる小傷やひび割れがないか
お洗濯依頼による修復塗装なら、今までの塗装の劣化具合ひび割れ傷み具合を調査します。
- 【 2 】木地補正
- 調査で見つけた不具合個所を業務用接着剤やパテを使用し理想の形状に成形していきます。
この時に木材そのものから出る樹液が発見されればウレタン樹脂によるヤニ止め加工を行います。
- 【 3 】下地加工
- この先塗料を塗り重ねていくうえで塗装が木材に吸い込まないよう用途に合わせて一液性サフェーサー又は3液性化学塗料のポリサフを塗装します。
仕上がりを見栄えよく立体感を引き立たせる目的の肉付け塗装にもなります。
- 【 4 】研磨と木地補正
- サフェーサーが乾いたのち研磨をし、細部まで理想の形状になるよう整えていきます。
この時点も不具合個所があればパテなどで補正していきます。
- 【 5 】中塗り加工
- 仕上げ塗装をより美しくするために中塗り塗装を行います。
用途に合わせてカシュー・ウレタン・ポリエステル塗装をしています。
- 【 6 】研磨と木地補正
- 中塗り塗料と仕上げ塗料の密着をよくするために細かなペーパー(紙やすり ) を使って研磨をしていきます。
ここでも細かな傷や不具合がないか確認しあれば木地補正をします。
(状況に応じて(5)(6)を繰り返します)
- 【 7 】仕上げ塗装・乾燥
- 完成した時に全面にでる最終仕上げ塗装になります。
細かなチリやホコリが付着しないよう締め切った部屋で塗装します。
卸業者様や小売店様を通じて最終的にはお客様に喜んでもらえるよう 細心の注意を図り仕上げ行き塗り上がったそのままのツヤ加減や美しさを保てるよう業界用語では室 (ムロ) と呼ばれる乾燥室で数日乾かし完成させます。
完成品 金仏壇の完成品一部紹介
取引先様監修の完成品
当社塗り加工
本体仕上げ塗り加工後
内部(屋根・仏具等)箔下塗り加工後